フォロー中のブログ
検索
以前の記事
2022年 03月 2021年 09月 2020年 05月 2019年 05月 2018年 03月 2017年 11月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 04月 2017年 01月 2016年 07月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 05月 2013年 03月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 06月 2012年 01月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2012年 06月 11日
「ヨシザカについて私が知っている2、3の事柄」 3.再びの出会い 大学2年の半ば、住宅設計の課題があった。 それは初めての本格的な設計課題であるにも関わらず矩計図まで要求する過酷なものだった。(W大の課題はいつもこんな感じだった) ずっとサボって来た私も真剣にやらざるを得なかった。 夢中でやった。 その結果、初めて建築のおもしろさに目覚めた。 以後、夢中で建築にのめり込んだ。 だが、真剣にやればやる程、私の夢と現実の評価は乖離し、4年になった時には正直疲れてしまった。 これだけ世間(大学)の評価とわたしのやりたいこと(自由でアートな建築)との間にギャップがあるのならやっても無駄だ、もうやめようと心に決めた。 そんな時に再びヨシザカと出会った。 4年の前期の共同設計だった。 今W大で先生をしているFや日建設計のお偉いさんになったTと3人でチームをつくり(「team MFT」と言った)、課題をおこなった。 だが、水と油くらい個性の違う3人が組んだので意見はいつもまとまらず、3案バラバラに持って行っては毎回パラレルに発表した。そんな光景が提出の2週間前くらいまで続いた。 非常勤で教える建築家のU氏は苦虫を噛み潰したような顔をして、早くまとめてくれ!と不機嫌そうに煙草をスパスパ吸った。 だが、ヨシザカは違っていた。 「M案は?」「F案は?」「T案は?」と毎回促し、どの案も「おもしろい、おもしろい」と誉めてくれた。稚拙なスケッチを持って行っても、「絵は言葉よりも100倍しゃべる」と楽しそうに魅入っていた。 私はそれまでこんなに好奇心を丸出しにしてすべてを楽しむ先生とは大学で会ったことがなかったので、少し戸惑うと同時にとてもうれしかった。 結局一週間前の深夜に妥協し、(私の案を取り下げ、代わりに二人の案を組み合わせて、湖畔の山の斜面に横長の十字架が埋込まれたような案をつくった)どうにか提出は間に合った。 U氏は相変わらず不機嫌そうに発表を聞いていたが、ヨシザカは「おもしろい」と言ってくれた。 結果はA+だった。 一条の光が射し込んだ。 この方向に行けば、俺はまだ建築を続けられるかもしれないと思った。 ヨシザカの研究室に行こうと思った。 かずま
by odyssey-of-iska5
| 2012-06-11 19:07
|
ファン申請 |
||