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2012年 09月 16日
![]() 「ヨシザカについて私が知っている2、3の事柄」 7.初めて叱られる M1になって最初の仕事はジャンケンで5人の係を決めることだった。 元からジャンケンの弱い私は全敗し、残ったコンパ係に決まった。 6月にヨシザカがハーバードの客員教授から戻って来た。 「先生が戻られたので、みんなでコンパをおこないたいんですが」 と言って候補の日を挙げると、 「構わないが、その日は私は用があるので、少し遅れるかもしれない」と言われた。 「構いません」と答えた。 その日は、私は他の二人と一緒に丹下事務所でバイトをしていた。 (青山の草月会館から高田馬場の「葉隠」までどんなにかかっても1時間で行けるだろう) そう思い、早めに切り上げ、3人で向かった。 途中、渋谷に着いた時、高田馬場から歩くのが嫌だからバスで行こうとMが言い出した。 Kもそれがいいと同調した。少し懸念はあったが渋々同意し、バスで向かった。 懸念が的中した。 夜の明治通りの大渋滞で、「葉隠」前にバスが着いた時には15分が経過していた。 おまけに、遅れると言ったヨシザカは定刻には着き、始まるのを待っていた。 そして私の顔を見るなり一喝した。 「みぞぶち!お前は茶の心得を知らん!! 客人を待たせるとは何事だ〜!!!」 その日、私は一滴も酒が飲めなかった。 食事も喉を通らなかった。 だが、叱られたのはこれが最初で最後だ。 ヨシザカは自分の都合で他人を叱ったりする人間ではなかった。 彼が単純に言いたかったのは礼儀作法の大切さだ。 一般的にヨシザカは破天荒で天衣無縫な人だと思われがちだが、自身の礼儀作法に関してはとても厳格だった。 月曜日の研究室会議に遅れたことは一度もなかった。始まる遥か前からやってきて、自分の席で静かに本を読んでいた。 また、研究室のスキーでお嬢さんをお連れした時も、「きちんとご挨拶をしなさい」と最初に促した。 「ヨシザカタケコです。これから4日間、皆さんのお世話になります。どうかよろしくお願いいたします」と丁寧な挨拶を受け、みんな恐縮した覚えがある。 こういう折り目正しさはいつも感じた。 それは多分、外交官を父に持ち、小さい頃から厳格に育てられたことや、血筋の影響(江戸時代の蘭学者、箕作阮甫(みつくり げんぽ)の子孫にあたる)にも寄るのだろうが、実は普段からの努力の賜物だったと私は思う。 ヨシザカは自分自身に対して極めてストイックだった。 こうした凛とした立ち居振る舞いは、少なからず周りの人間に影響を与えた。 私もその一人で、特にその生きて行く姿勢からは多くのことを学んだ。 だが、未だにヨシザカほどストイックにはなれない。 そして失敗する度にあの一喝を思いだす。 かずま
by odyssey-of-iska5
| 2012-09-16 20:20
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