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2015年 08月 31日
![]() 「ヨシザカについて私が知っている2、3の事柄」 拾遺篇11.好きなことはやらずにはいられない 映画「ルンタ」の公開に合せて吉阪研の後輩のNが来日し、彼を囲む会が2回あった。 1回目はY君が主催する勉強会AVENUEで。 2回目はSITEの斎藤さんが主催する会で、場所は象設計集団の初期の名作「ドーモ・アラベスカ」だった。アラベスカに行くのは久しぶりで、楽しみにして行ったら、講演の後、斎藤さんから刷り上がったばかりのヨシザカの本を手渡された。(というか、買わされた。もちろん、喜んで買った) 翌日は休みだったので、久しぶりにヨシザカの言葉に触れながら一日を過ごした。 この本「好きなことはやらずにはいられないー吉阪隆正との対話」は、これまでヨシザカが語ったキーワードとなる言葉を(それに関係する弟子の言葉や、さりげなく今和次郎のスケッチやコルビュジェの言葉も集めて)編集されたもので、絵と写真がふんだんで、象の樋口さんのイントロと末尾の斎藤さんのわかりやすい解説付きで、あっという間に読み終えることができる。 「吉阪隆正集」全17巻を読むのはとても大変だが、これだと一日でヨシザカを知った気分になれる。(あくまでも”気分”だけだが・・・) 判型は新書判で、ジーパンのポケットに入れてどこへでもヨシザカを連れて行けるし、どこでも彼の言葉を読み、対話することができる。 全集の編集時に樋口さんの言ったコンセプトが30年以上かけてやっと実現した。 好きな言葉はたくさんある。たとえば、 雨が降って来た バナナの葉を一枚もいで頭にかざした 雨のかからない空間ができた バナナの葉は水にぬれて緑にさえている パラパラと雨のあたる音がひびく この光とこの音の下に居る者は雨には当たらない この葉をさして歩くと葉先がゆれる ゆれるたびにトトトと葉の上の水が落ちる 相当な雨らしい 新しい空間とは、こんな風にしてできるのだ。(略)葉っぱは傘になり、傘は屋根になり、屋根は住居になって、それからまた、諸々の公共の場所にもなっていった。 こんなのもいい。 ・・・人間の肉体は、平均して六、七十年間、補給をしながらではあるが、生命として燃焼しつづけるエネルギーをもっている。そのエネルギーを、積極的に物をつくる時には惜し気もなく注ぎ込む。その意味からすれば、物をつくるとはその物に生命を移すことだともいえる。私たちが物の形を通じてその奥にあるものを知り感動を受けるのは、注ぎ込まれた生命の多さによるのだろうか。 中には福島の現状を見越していたかのような、ドキッとする言葉もある。 ・・・さまざまなシステムの網目がいっぱい張りめぐらされていて、それにのっかって生活が成り立っている。そのシステムがほとんど人工的につくられたものだし、人工的に維持されているものだ。あらゆる計画がそれを前提に進められている。そのために豊かさを満喫しているのだが、それを維持するために消費している何かがあるにちがいない。それが切れた時、一切は止まる。止まった時、人びとは生きる方法を見失って亡びるだろう。 原子力の廃棄物を、どう始末するのだ。自然界はもっともっと厳しい、人間にいわせると厳しい世界なのだ。情無用なのだ。 この本のタイトルになった言葉は1980年(ヨシザカが亡くなった年だ!)のエコノミックジャーナルに出ているそうだ。 「やらずにはいられない」と「やらざるをえない」とでは、雲泥の差があります。 私は自分の携わる建築学が手放しで好きなのです。 俗に、寝食を忘れるといいますが、人間好きなことに打ち込んでいるとき、 最も充実感を味わうのではないでしょうか。 真に同感だ。ヨシザカは最後までこういう気持ちで建築と接していたのだ。 だから弟子である私はその意思を受け継ぎ弘めなければならない。 弟子でない人にも(できることなら多くの若い人に)読んでもらいたい。 かずま
by odyssey-of-iska5
| 2015-08-31 22:06
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