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2018年 03月 13日
「ヨシザカについて私が知っている2、3の事柄」 拾遺編25. 原寸で考えるある改修計画の実施設計をおこなっている。 山は越えて、今は設備と積算へ図面は回っている。 年度末の仕事はいつも大変で、スタッフや協力事務所に負担をかけないよう、できるだけ早く中身を固めようと思うのだが、何せ今回は私達が選ばれたのが1月半ばで、しかも映像との絡みが多く、ソフトのコンテンツを決めてから設計に入る必要があったので、毎日全力で走り続けているような感じだった。 まあ、好きで選んだ道だから仕方がない。 実施設計は詳細を考えながら詰めていくので、当然、原寸でエスキスすることになる。この原寸で考えるという作業が、今のCADで育った世代は意外とできない。CAD上では拡大縮小が自由にできるので、1/100も 1/1も差がないからだ。だが、実際、この差は歴然で、大きい。 原寸は本当の大きさだ。それ以上でも以下でもなく、自分の目で見て感じたことが現実と直結する。皮膚感覚で考える、と言ってもいい。 こうしたことは吉阪研の時にU研や象に出入りするうちに自然と身に付いた。 勤めた菊竹事務所でも同様の経験をしたので、私の中では確固たるものとなった。反対に原寸で検証しないうちはどこか不安が付きまとう。 U研や象のディテールは皆ぶっとくて個性的だが、それらは皆原寸で描かれている。特に手が触れる取っ手や手すり、ドアはそうだ。 それらをよく見ると、まっすぐに見えて、実は微妙にカーブしているものが多い。真っ直ぐな工業製品や木材を少しでも自然や人間に近づけようとする意志や執念を感じる。 今こうした一品物のデザインをするととても高いものになるが、U研が活躍した時代は物が無かったのでつくるしかなかった。だが、それを逆手にとって唯一無二のディテールを大竹十一さん達は開拓していった。 憧れと羨望を感じる。 かずま
by odyssey-of-iska5
| 2018-03-13 15:14
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